【REV5/800/FLX6】次はどれ買う?中価格帯DJコントローラー比較!

DDJ-400やDDJ-FLX4でDJを楽しんでいると、「もっとスペックの高いDJコントローラーに買い替えたい!」と感じることはありませんか?

実際にスペックの高いコントローラーを使用すると、ミックスの幅が広がる、操作性が向上するなど様々なメリットがあります。

しかしながら、10万円台前後の中価格帯コントローラーは種類も多く、エントリーモデルと比較すると機材選びが難しいという問題も……。

そこで今回は、定番のPioneer DJ DDJシリーズから10万円前後の3モデルを取り上げ、それぞれの特徴や機能の比較を行った上で、買い替えるコントローラーの検討方法まで解説していきます。

今回比較するDJコントローラーは以下の3モデルです

この記事を読んで各モデルの特徴やメリット、デメリットを理解し、自分に合ったコントローラー選びにお役立てください!

まず結論

比較の前に、先に結論をお伝えします。

DDJ-REV5が向いているのはこんな人

スクラッチを取り入れたスタイルのミックスを行う

マッシュアップをDJプレイに取り入れたい

使用するDJソフトはSerato DJ Pro

DDJ-800が向いているのはこんな人

スタンダードなスタイルのミックスを行う

クラブでのDJプレイの練習をしたい

使用するDJソフトはrekordbox

DDJ-FLX6-GTが向いているのはこんな人

様々なスタイルのミックスを行う

常識にとらわれないダイナミックでクリエイティブなDJプレイがしたい

使用するDJソフトはrekordboxまたはSerato DJ Pro、というかなんでもいい

各モデルの簡単な解説

はじめに各モデルの特徴を簡単に解説します。

それぞれがどんなモデルなのかわからない方は、読みながら簡単にイメージを掴んでみて下さい。

DDJ-REV5の簡単な解説

伝統的なバトルDJのセットアップをベースにデザインされたスクラッチスタイルのDJコントローラー

大型JOGと高品質なクロスフェーダーを搭載しており、スクラッチをはじめとしたバトルDJスタイルのプレイがしやすい仕様です。

DDJ-800の簡単な解説

クラブスタンダードのDJセットアップをベースにデザインされた王道のDJコントローラー

DDJ-400やDDJ-FLX4の正統上位機種と言えるモデルで、一般的なクラブの機材に近い感覚でDJプレイがしやすい仕様です。

DDJ-FLX6-GTの簡単な解説

クラブスタンダードのDJセットアップをベースにしつつ、各所に先進的な機能を盛り込んだユニークなDJコントローラー

スタンダードなDJプレイのほか、独特な機能によって柔軟でオリジナリティの高いDJプレイを組み立てやすい仕様です。

各モデルのスペック比較

それぞれのモデルについてイメージがつかめたら、次は各機種の様々なスペックを細かく比較してみましょう。

比較する際のポイントもあわせて解説します。むしろポイントの方がかなり重要ですので必ず目を通してください。

外寸

モデル名横幅(mm)奥行き(mm)高さ(mm)大きさ
DDJ-REV5736.073.4377.2かなり大きめ
DDJ-800632.069.7334.5横長
DDJ-FLX6-GT676.068.7345.7やや大きめ
ポイント

大きければ大きいほどEQノブなどの操作性はアップしますが、物理的な置き場所に困ったり、運搬時に苦労したりすることも。

各モデルとも比較的大きめですが、中でもREV5は一回り大きいサイズ。実際に800と並べるとかなりサイズの差が感じられます。

ジョグホイール

モデル名直径サイズ(mm)重さ調整表示
DDJ-REV5206.0再生位置
DDJ-800153.0再生位置、アートワーク、波形
DDJ-FLX6-GT206.0再生位置
ポイント

大型のジョグは細かなスクラッチがやりやすい傾向があります。逆に、精度の要求されない簡単なスクラッチ程度であれば中型サイズでも十分です。

800のみジョグ中央に液晶ディスプレイがあり、曲のジャケット画像や波形の表示が可能です。

「感圧式」は現場標準機材のCDJと同じ仕様。「静電式」はお馴染みのDDJ-400等と同じ仕様です。

クロスフェーダー

モデル名クロスフェーダー
DDJ-REV5高品質、高耐久のMAGVEL FADER
DDJ-800スタンダードなフェーダー
DDJ-FLX6-GTDDJ-400、FLX4と同等のフェーダー
ポイント

スクラッチメインであればもちろん高品質フェーダーの方が良いですし、そうでないのであれば特にこだわらなくてもよい部分です。

ちなみに、800とFLX6-GTのフェーダーを比べると800の方が耐久性に優れています。

ピッチフェーダー

モデル名サイズ感配置操作感が近い機材
DDJ-REV5大きめ横向き・ジョグの上側ターンテーブル
DDJ-800大きめ縦向き・ジョグの右側標準サイズのCDJ
DDJ-FLX6-GT小さめ縦向き・ジョグの右側DDJ-400、DDJ-FLX4
ポイント

ピッチフェーダーが大きめだと、細かい調整を行いやすいという特徴があります。また、横向きの配置になっているREV5はターンテーブルの操作に近く、縦向きの800,FLX6-GTはCDJに近い操作感になります。

ピッチ調整時にSYNC機能しか使用しない場合や、プレイ中にあまり細かなピッチ調整を行わない場合は特にこだわらなくてもよい部分です。

接続性

モデル名PCとの同時接続LINE入力ターンテーブル入力(PHONO)マイク入力
DDJ-REV52台まで1系統 (独立)なし2本
DDJ-8001台のみ3系統(うち2系統は1、2CHと兼用)2系統(1、2CHと兼用)1本
DDJ-FLX6-GT1台のみなしなしtd>1本
ポイント

2台のPCが同時接続できるとDJ交代時にスムーズな転換ができますが、一人で使用するなら関係ありません。

ターンテーブルを使ってアナログレコードの音声を入れるなら800が良いですし、外部サンプラー等のLINEレベルの音声を入れるだけならREV5でもOK。もちろん外部入力を使用しないならどれでも大丈夫です。

独自機能

DDJ-REV5STEM、DECK MOVE、DUAL DECK、AUTO BPM TRANSITION、PIANO PLAY
DDJ-800(現場仕様に近い)BEAT FX、SOUND COLOR FX、SLIP、SLIP REVERSE
DDJ-FLX6-GTMERGE FX、JOG CUTTER
ポイント

REV5はスクラッチプレイに加えてマッシュアップやトーンプレイなど、パフォーマンス色の強いプレイに生かしやすい機能が備わっています。一方で800は現場志向の機能が充実しているので、現場機材でも使える範囲のテクニックが練習できます。FLX6-GTの機能は独特で飛び道具的な要素が強いため、斬新で自由、クリエイティブなDJプレイに向いています。

対応ソフト

DDJ-REV5Serato DJ Pro/rekordbox ※Serato DJ Proでの操作に最適化
DDJ-800rekordbox
DDJ-FLX6-GTrekordbox/Serato DJ Pro/Virtual DJ/TRAKTOR(公式セッティングファイルあり) ※rekordboxでの操作に最適化
ポイント

REV5をrekordboxで使用したり、FLX6-GTをSerato DJ Pro等で使用したりすると、機材の表記とは違う機能が動作したり、機能自体が使用できないことがありますが、これは故障ではなく仕様です。

機材の機能をフル活用したいなら、その機材にメインで対応(最適化)しているDJソフトを使用するのが好ましいです。逆にジョグやフェーダーなどの物理的なパーツの操作性を重視する場合、DJソフトは対応するものであれば特に問題ありません。

比較まとめ・自分に合うコントローラーを考えよう

ようやく一通りの比較が終わりました。お疲れ様でした。

ここまでの比較結果をもとに、改めて各モデルの特徴を整理して、最終的にどんな人におすすめなのかをご提案します。

DDJ-REV5のまとめ

バトルDJのようなスクラッチを活用したプレイが得意

マッシュアップやトーンプレイを駆使したテクニカルなパフォーマンスも得意

Serato DJ Proのコントロールが得意

こんな人におすすめ

・スクラッチを取り入れたスタイルのミックスを行う

・マッシュアップをDJプレイに取り入れたい

・使用するDJソフトはSerato DJ Pro

こんな人には非推奨

・DJプレイはスタンダードなスタイルしかしない

・クラブの常設機材を使うために練習したい

DDJ-800のまとめ

スタンダードなスタイルのDJプレイが得意

クラブの定番機材に近い操作感での練習も得意

rekordboxのコントロールが得意

こんな人におすすめ

・スタンダードなスタイルのミックスを行う

・クラブでのDJプレイの練習をしたい

・使用するDJソフトはrekordbox

こんな人には非推奨

・先進的な機能を活用したDJプレイがしたい

・rekordbox以外のDJソフトを使いたい

DDJ-FLX6-GTのまとめ

最大4チャンネルを活用するDJプレイが得意

独自機能を活用した新しいスタイルのDJプレイも得意

様々なDJソフトを操作するのが得意

こんな人におすすめ

・様々なスタイルのミックスを行う

・常識にとらわれないダイナミックでクリエイティブなDJプレイがしたい

・使用するDJソフトはrekordboxまたはSerato DJ Pro、というかなんでもいい

こんな人には非推奨

・DJプレイはスタンダードなスタイルで、2チャンネルしか使わない

・外部音源を使用したDJスタイルをコントローラー1台で完結させたい

こんな人はコントローラー以外の選択肢もおすすめです

・大会出場を目指して本格的なスクラッチパフォーマンスを練習したい

→ターンテーブルやDJミキサーでDJシステムを構築しましょう。

・USBメモリを使用してより現場に近い環境で練習したい

→XDJシリーズの一体型プレーヤーを導入しましょう

【重要】最後にDJ機材選びのポイントをお伝えします

一通りの比較を通して、それぞれのコントローラーの特徴と、どんな人に向いているのか、いないのかを見てきました。

どのコントローラーが自分に合っているのか、イメージは出来ましたでしょうか。

ここで、まだピンとこない方のためにDJ機材を選ぶ際のポイントをお伝えします。

そのポイントとはズバリ、「使用目的を考えること」です。

DJ機材にはさまざまな種類がありますが、完ぺきに何でもできる完全無欠の機材は存在しません。それぞれに特徴があり、それは使う人や使用される状況によってメリットにもデメリットにもなります。

ですから、自分が使用する機材を選ぶ前に、機材を使用して自分は何をしたいのかという目的をはっきりさせてみましょう。

本記事では各機種に対してこんな人におすすめと結論を出しましたが、これはあくまでも目安。

皆さんひとりひとりの目的によって、選ぶ機材は様々でしょう。

目的が明確になると、おのずと優先すべきこと、そうでないことがはっきりしますので、機材選びがぐんと楽になります。

もちろん、何でもかんでもやり尽くしたいという方もいると思いますが、そんな要望を1台で叶えられるような万能な機材はありません。そんな場合は必要に応じてたくさんの種類の機材を揃えるという形で目的を達成することができるでしょう。

DJ機材はあくまでも手段であることをお忘れなく。

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