サウンドチェックルーム 【予算10万円前後:編】

いらっしゃいませ。池部楽器店ハートマンギターズ/脇屋です。

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春です!これからギターを始めたい方、多いと思います。もう既に始められている方も初心を思い出してみてください。どれを選んで良いのかわからなくて迷ってしまい、とりあえずの一本を見繕う、、、なんてことは無かったでしょうか?楽器生活、始めの入り口はそんな感じで十分だと思います。ですが、こだわりのある間違いの無い一本で長く使いたい方、始めの一本を使ってみて徐々にこだわりが出てきた方、いらっしゃると思います。

 

そんな訳で今回は10万前後の予算を想定し、当店オススメのアコースティックギターをご紹介いたします。

■Gibson J-15
■Martin DRS2
■Taylor 114ce
■YAMAHA LL16 ARE

以上4本、生音での比較をさせていただきました。
低予算であれば選択肢は自ずと狭まってきますが、10万円となると非常に選択肢が多くなりますので、この記事がギター選びの道しるべとなれば幸いです。

私的感想が多くなりますが、そこはご愛嬌ということで、、。ごゆっくりお楽しみ下さませ!

(モニタースピーカー、ヘッドホンでのご視聴をお勧めいたします。)
(表記の価格は、2015年4月1日のものとなります。)

■Gibson J-15

Gibson J-15

Gibson J-15 ¥138,000-(out TAX)

◆商品ページ
http://www.ikebe-gakki.com/ec/pro/disp/1/357225
◆生産国      アメリカ
◆トップ材     シトカスプルース単板
◆サイド、バック材 ウォルナット単板
◆ネック材     3ピース(メイプル、ウォルナット、メイプル)
◆指板材      ウォルナット
◆ブリッジ材    ウォルナット
◆スケール長    約628mm
◆ネック幅     約43mm

 

 

 

品番からしてJ-45の廉価版のような先入観があるかもしれませんが、仕様や音を確認すると全く別物であると思いました。

アタックのピークが非常に早い為、音の旨味成分もかなり近い部分に感じます。
ウォルナットやメイプルなど、硬質な木材の影響が顕著に出ているのでは無いでしょうか。
サスティーンを活かした伸びのあるフレーズよりは、歯切れのよさ、レスポンス感を活かしたコードストロークが映えます。
今回比較にピックアップしたギターの中では、唯一のミディアムスケール仕様という事もあり、荒々しく暴れるブルージーな雰囲気も垣間見えますね。

コストを抑えながらもネックのニカワ接着やオールラッカーでのグロスフィニッシュなど、非常にこだわりの感じる仕様。
使い込むうちに、経年変化でかっこよく仕上がっていきそうです。

■Martin DRS2

Martin DRS2

Martin DRS2¥120,000-(out TAX)

◆商品ページ
http://www.ikebe-gakki.com/ec/pro/disp/1/238918
◆生産国      メキシコ
◆トップ材     シトカスプルース単板
◆サイド、バック材 サペリ単板
◆ネック材     ストラタボンド
◆指板材      リッチライト
◆ブリッジ材    リッチライト
◆スケール長    約645mm
◆ネック幅     約43mm

 

 

 

Martinロードシリーズは、低価格ながらオール単板ボディが特徴です。
ちょっと良いギターをお探しの方にとって、単板スペックは見逃せないポイントではないでしょうか?

ネック材にはMartinお馴染みとなりつつあるストラタボンドを使用。
こちらはMartinにて特許取得済の圧縮材です。圧縮材のためか、非常に密度を感じる重量があります。
ストラタボンドを用いたギターは、全体的にサウンドの重心が下がる傾向があります。
明るく歯切れの良いサウンドというよりは、低音に迫力のあるズシンとお腹にくるサウンド。
この点はこのDSR2も例に漏れず、今回ピックアップしたGibson J-15やYAMAHA LL16などとは、正反対の印象でした。
Martinはドレットノートタイプの場合、出荷時の使用弦がミディアムゲージの為、それも要因のひとつでしょう。合板のモデルとは違う、単板ならではの奥行きの有るサウンドも良いですね。
それでいながら、リッチライト指板の硬質で上品なアタック感も出る為、リッチな高音も兼ね備えています。(リッチライトだけに!)

■Taylor 114ce

Taylor 114ce

Taylor 114ce ¥116,250-(out TAX)

◆商品ページ
http://www.ikebe-gakki.com/ec/pro/disp/1/231081
◆生産国      メキシコ
◆トップ材     シトカスプルース単板
◆サイド、バック材 サペリ合板
◆ネック材     サペリ
◆指板材      エボニー
◆ブリッジ材    エボニー
◆スケール長    約648mm
◆ネック幅     約43mm

 

 

 

ドレットノートの括れを強くしたようなシェイプとなっており、一見小ぶりにもみえますが体積はほぼ同じな為、弾きやすさと力強さを両立しております。見た目もバランス良く、カッコイイですよね。

200番台とはサイドバック材の違いのため、ご予算に余裕のある方はサウンド、木目で選んでみてもいいかも知れません。
100番台は少し無骨で歯切れの良いサウンド、200番台は瑞々しく高音に伸びのある煌びやかさを感じます。
ちなみに今回比較した、Martin DRS2とは同じサペリ材が使われておりますが、こちらは合板の為か、深み、広がりというよりは、引き締まった、前に押し出すような発音の印象がありました。
Taylorはその独自の構造のためか、ほかには無い独特な鳴り方をします。手に伝わってくる振動感も非常に気持ちいいんですよね。
木材の温もりを感じやすいサテンフィニッシュも、使っていくうちに手に馴染み艶が出ていくので、その過程も楽しめると思いました。
細めのネックシェイプも使いやすいですよ。

■YAMAHA LL16 ARE

YAMAHA LL16ARE

YAMAHA LL16ARE¥80,000-

◆商品ページ
http://www.ikebe-gakki.com/ec/pro/disp/1/340501
◆生産国      中国
◆トップ材     イングルマンスプルース単板(A.R.E.)
◆サイド、バック材 ローズウッド単板
◆ネック材     5ピース(マホガニー、ローズウッド、マホガニー、ローズウッド、マホガニー)
◆指板材      エボニー
◆ブリッジ材    エボニー
◆スケール長    約650mm
◆ネック幅     約44mm

 

 

 

豪華、贅沢といった意味合いを持ったラグジュアリー(luxury)の頭文字を冠した、YAMAHAの「Lシリーズ」。
トップ材には長年弾きこんだようなヴィンテージ楽器のような響きを意識された、
A.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)処理を施され、同価格帯の製品の中では異彩を感じます。
新品楽器にありがちな特有のいやらしい高音域、硬さが少なく、きれいに伸びの有る高音域が発音されていました。
それでいて低音もしっかりと響き、コードで鳴らした時には、出音、振動感、本当にバランスが良いギターです。
「鳴らしやすい」というのがピッタリな表現だと思いました。
ピックアップ内蔵ではありますが、ボディ加工がほぼ皆無なので生音への影響も感じられません。

演奏面に関しましても、肉厚で丸みがなありながら、ストレスフリーなネックシェイプ。ネック裏はサテン仕上げなのもこだわりを感じますね。
5層構造のネックは反りやねじれにも強く、さらにダブルアクショントラスロッドを採用している為、調整も容易です。

■総評

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どのブランドも楽器業界では間違いなくトップクラスのブランドではありますが、昨今の値上がりの影響もあり、コスト削減に様々な形で取り組まれておりました。
装飾の簡易化や代替材の使用、ですが一切遜色を感じさせないクオリティで世に打ち出しています。
逆に考えれば、新しい素材の使用や新しい製造方法も見出されていますので、むしろ楽器の新しい可能性が芽生えているようにも思えました。
日進月歩していくメーカーの試行錯誤にはめまぐるしいものがありますね。

こうして有名ブランドから4機種絞り込みましたが、実際弾き比べてみても優劣はつけられません。どれも本当に良いモデルでした。
あとは本当に当人とのマッチングだと思います。出音で選ぶのか、持ちやすさで選ぶのか、ブランドへの憧れもありますよね。

新しい楽器を買う時ってすごく躊躇いがちになると思います。金額も大きいので、迷うというよりはもしかしたら少し怖いところもあるかもしれません。
ですが迷って迷って買ったモデルも、使っていくうちにきっと気に入っていただけると思いますよ。
10万円クラスの楽器にはそれだけのクオリティがあり、メーカーのこだわりが詰まっています。

お聴き苦しい点もあったかとは思いますが、お楽しみいただけましたでしょうか?
まだまだご紹介したいギターはございますが、それはまたの機会に、、、

ありがとうございました!

ハートマンギターズ
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