テイラーファクトリーツアー in サンディエゴ 【メキシコ工場見学 編】
ハートマンギターズの齋藤です。
テイラーファクトリーツアー最終日となります!
最終日は国境を越えたメキシコのテカテにありますファクトリー見学です。
サンディエゴファクトリーから車で約1時間ほど国境に着き、そこからは歩いてメキシコに入ります。
国境にはライフル銃を持った警備員が多数。
「ここでは絶対に写真を撮っちゃダメ!」と事前に言われておりましたが、そういうことだったんですね。。
無事入国審査を終えメキシコ入りです。
抜き打ちの手荷物検査に引っかかるという運の無さも発揮しましたが。笑
国境を越えて10分ほどでテカテファクトリーに到着!
まずはケースの製作セクション。
ベイビーテイラー、GS Mini、100・200シリーズのギグバッグを生産しています。
機械による作業が多い中で、ここは非常にマンパワーが必要な場所のようですね。
数年前まではギグバッグはここでは生産されていなく中国工場のOEM生産だったとのことですが、遠くの中国ではクオリティコントロールが難しく、ティカテでの生産を決意したそうです。
ボブ・テイラー曰く、「これは全くビジネスにならないことだが、すべてのクオリティを保つことがテイラーには必要」とのこと。
また、それによってたくさんのメキシコの人々を雇うことができることにも言及していたそうです。
本当にボブの人柄が出ているエピソードでした!
こちらはハードケースですね。
ティカテファクトリーはもともと、このハードケースの製作を目的に建てられたそうです。
何故かといえば、テイラーギターのボディシェイプを思い浮かべればわかりますね。
オリジナルのシェイプが多い為、他社のケースではピッタリには合わず、自社での生産をスタートしたそうです。
先ほどのギグバッグ同様、テイラーのクオリティに対する妥協の無い信念が伺えます!
ケースセクションの最後に大きな貼り看板が!
2012年のNAMMショウで実際に使われたものだそうです。
続いてギター本体の製作セクションです。
ギターセクションを見学して思ったことは、サンディエゴファクトリーとほぼ同じ生産工程をとっているということ。
もちろんマシーンも同じもの。
バックのレイヤー加工や、あとは仕様的なところで若干違うところがありますが、それら以外は全く一緒なのです!
価格を抑えたモデルでありながら一切妥協がありませんね。
ギター製作スタッフに関しては、シフトによってサンディエゴとテカテを行き来するという話も聞きました。
近くに2つのファクトリーがあるからできることで、先ほどのクオリティコントロールの話にも繋がっているのですね!
こちらはケイティ・ペリーの名前が入ったデザイントップ!
特にシグネイチャーモデルというわけではないようですが、ケイティが個人的によくテイラーを購入したりするらしく、親交もあり作られたとのこと!
貴重なトップ板ですね。
カリフォルニア出身のスケートボーダー?トニー・ホークとのコラボモデル!
10本ずつしか生産されていないらしいですよ!
「チキンハンガー」と呼ばれている、ブリッジ接着中のボディを吊るして乾燥させるマシーン!
もともとは棚や台の上に置いて乾燥させていたそうなのですが、生産量が多くなるにつれて場所もなくなり、「それなら上に吊るせばいいじゃん!」というアイディアから生まれたマシーンなのだそう。
これもサンディエゴファクトリーで作られたものがテカテに移動されていたとのこと!
大量の木材ストック!
テカテ生産用だけではなく、サンディエゴ用の木材もストックしているんですって!
(写真撮りきれてません!まだまだありました!)
GS Mini用のマホガニー達。
ここに写っている木材で約3000本のGS Miniが作れるのだとか!
こちらは木材を急速に乾燥させるためのオーブン。
乾燥させてから水分を戻してあげることによって、様々な環境の場所で使われるときにも動き(ねじれ)が出にくいネックを作り上げることがきるそうです。
また、乾燥した状態を木が覚えていて耐性がつくというお話もありました。
このオーブンはなんとビル・コリングスと共同で作り上げたものだとか!
こちらはファイナルアッセンブリルーム。
約20人のスタッフがおり、一人一日27本の仕上げを目標に作業をしているそうです。(ちなみにベイビーなら45本!)
作業目標ペースもしっかりあるみたいですね!
以上、3日間テイラーファクトリーツアーに参加させていただきましたが、ここまで様々なことをオープンに見せてくれる、話してくれるところはないのではないでしょうか?
他メーカーの方が見学に来ることも少なくないとのことです。
技術が盗まれることは問題ないのか?という疑問もあるでしょうが、ボブは「見てもらうことでその方々のモチベーションや製作に良い影響を与えることができ、ギター業界全体が盛り上がればそれほど嬉しいことはない」というような考えを持っているのです。
私もテイラーに関しての知識・思慮がより深まりましたし、それより何よりテイラーの信念を現地で自分の目で見て感じることができたのが一番大きかったです。
ここに書ききれないこともたくさんありますし、店頭でお客さまとテイラー話で盛り上がれたら嬉しい限りです!
3日間の現地レポートにお付き合いいただき、有難うございました!
ハートマンギターズにて皆さんのご来店をお待ちしております!
~最後のおまけ~
今日はおまけ多めです。
ギターセクションの中に、おなじみのテイラーコースターを作っている場所がありました。
何度か来ている方も「作ってるとこ初めて見た!」と仰っており、なかなかレアだったようです!
もらって持って帰ってきてますので、欲しい方はハートマンギターズで私にお声掛け下さいな!
29日からいます!
やはりこちらのファクトリーでも卓球が流行っているようです。笑
日本 VS メキシコのワールドカップ(?)が勃発!?
ダブルスで挑みましたが完敗でした。。。
だって彼ら、毎日やってるんですよ。そりゃ無理ですよ。。
・・・
ぁ、はぃ。
卓球はそんなにやったことないです。すいません…笑
私の得意分野はけん玉ですので。。。
最後にもうひとつ。
メキシコ帰りに寄ったショッピングモール内で巨大なチェスで勝負している方がいました。
近くをうろうろしながら2~3分ほど見守ってみましたが2人とも微動だにせず。
戦況はよく分かりませんが、非常に緊迫した雰囲気でした。笑
それでは!
東京・渋谷 アコースティックギター/ウクレレ専門店ハートマンギターズ >>> |
![]() |